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奮闘記

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2006-09-16 よくわかっていなかったこと

_ 第1期の終了としますか

今が別れの季節であることは前にも述べた。昨日もお別れ会ということで皆でバーに行った。今度ここを発つのはエテラ。彼とその彼女のラビートは、僕ら夫婦がこっちに来てから一番仲良くし、一番世話になったカップルだ。それだけに彼がいなくなるのはとても寂しい。知り合ってたった半年なのにちょっと落ち込んでしまうくらいだ。彼と遠距離恋愛になってしまうラビートの気持ちも伝わってくるので、余計に寂しい。エテラはとっても明るいやつでペリメーターのポスドク・院生連中のリーダー的存在だった。なので皆も特別な想いがあるようだ。ついでに言えば、しょっちゅう飲み会やサッカー、フーズボールなどをして遊びまくっているくせに、すでに僕の倍以上論文を書いていて(しかも僕より5歳くらい若い)、スタッフのポジションを得てフランスに帰ることになったという大したヤツなのだ。

昨日の飲み会はさすが彼の送別会らしく、とてもたくさん人が集まった。集まってくれたひとりひとりに気を使い話し掛けていたエテラを見て、さすがだなあと僕は思っていた。そういや僕らもこの町に来たばかりで友達が全然いなかった頃、彼が飲み会に誘ってくれたんだっけ。最初に行ったハイキングも、最初に行ったパーティーも彼が誘ってくれたんだよな。思い出すとまた余計に寂しくなるな。

今夜はまた別のポスドク、マリアの送別会だ。彼女とは、僕と一緒にこっちに来ている松浦君が彼女と机が隣だったという縁で仲良くなった。彼女もとても気さくな性格で、冗談も通じる。そんないい人がまたいなくなってしまう。

もちろんここを去る人がいる分、やってくる人もたくさんいる。しかし、人は「似ているからこの人で代用すればいいや」というものではないから、やっぱり誰かが抜けた穴は開いたままなのだ。穴ぼこだらけの風景はあまり気持ちのいいものではないけれど、人間に使える時間と空間は限られている以上、こいつはどうにも仕方がない。でも穴ぼこがあるってことは、それだけ深く人に入れ込んできた証拠だから、僕にとっては誇るべきことだ。それに、そいつが作っていった大きな山や広い海は別に消えるわけじゃない。そんなものが全部集まって僕の中の風景なのだ。僕は「いわゆるかっこいいこと」や「爆笑を取って目立つこと」のような俗っぽいことが大好きなのだけれど、それだけでなく、関わった人の中に「なんだかキレイな風景」を残せるようになりたい。それを僕にやった人達は実際いたし、中には一瞬でそれを成し遂げてしまった人もいた。僕はそれが僕にも出来ることだと信じる。

そういや僕が学生だった頃に実家の親が「今度の休みはいつだ」「次はいつ帰ってくるんだ」とさかんに言っていたな。友達とはよく「親ってそんなもんだよね」なんて知った風な口を利いていたが、親にとって子供が抜けた穴なんて人生の中で一番大きな穴だろうから、きっと本当に寂しかったんだろうな。

明日の日曜には、エテラを空港まで皆で見送りに行く予定だ。恥ずかしいから泣かないように気をつけないと(笑)


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